お父さんとの最後のドライブ。
思い出の地をゆっくり巡り、想い出に浸りました。
想い出の地へ
今から、5年程前のお葬式。故人様は、担当の高橋さんの同級生のお父さまだそうです。急に倒れ、重い病気で意識も戻らず施設に入所し75歳の生涯を終えました。
施設から会館に向かう前に「思い出の場所を通ってあげたい」と、、、まずはお父さんが定年まで働いていた職場へ向かいました。職場にはお父さんと何度も行ったことがあり、想い出があると仰っていたそうです。ご友人の要望により小さくクラクションを鳴らし、お父さんに「来たよ!」と挨拶をしているかのようでした。
お祭り大好き
車の旅が続き、お祭りが大好きだったのでお祭りをやっていた場所も回りました。車内ではこのお祭りに積極的に参加していたなとお話をされたそうです。
施設でずっと過ごしていた為、自宅に連れて帰ってあげたいという思いがありました。スペースが無く寝かせてあげる事は出来ませんでしたが、故人様にとって一番安心して過ごせるお家に少しですが、寄ることが出来ました。
一緒に思い出の地を巡り故人様との想い出話に花を咲かせました。また、祭壇の写真は、大好きなお祭りの時に撮った写真を使うと聞いていたので、祭壇の後ろは花火の柄にしませんか?と提案できたと担当の高橋さんは仰っていました。
太鼓の音
お祭りの仲間からのご提案で、8人で太鼓を叩いて出棺しました。力強く鳴り響く太鼓の音と共に霊柩車が動き、最後のお別れをしました。
参列した方は「そうだよね」「好きだったよね」と、、、涙もありましたが笑顔もたくさん見られたお葬式だったそうです。
【担当者の一言/高橋さん】同級生からご依頼を受けたお葬式でした。お母さまのお葬式も担当させていただいた事があったので打ち合わせが始まる前からコミニケーションがとれていたと思います。軽くクラクションを鳴らしてほしいとお願いされた時は家族にしかわからない思い出がこの場所にはあると感じました。5年程前のお葬式でしたので、お食事やお酒がありわいわいしていた印象でした。
【取材後記】故人様との思い出は「人」だけではなく「場所」も思い出の一つだと、お話を伺って実感しました。大切な家族と、友情深い友人たちに見送られ素敵なお葬式になったのではないのでしょうか。