棺覆いとは？

棺覆い（かんおおい）とは

棺覆いは棺掛け（かんかけ）とも呼ばれ、葬儀の際に遺体が収められた棺を覆う布のことを指します。

この布は、宗教や文化に応じて異なる種類が用いられます。たとえば、仏式の葬儀では僧侶が身にまとう七条袈裟（しちじょうけさ）が用いられ、神式の場合は白い布が、キリスト教の場合は黒い布が棺を覆うために使われるのが一般的です。

棺覆いには宗教的な意味合いが含まれていて、多くの場合、「邪気を祓い、故人を守る」という目的があります。仏式では、棺を袈裟で覆うことで、故人が仏の弟子としての新たな旅立ちを迎える準備が整えられるとされています。また、神式では死を穢れとみなし、棺を白い布で覆うことで、故人の霊を清めると考えられます。キリスト教では、黒い布が悲しみや故人への敬意を象徴するとされています。

近年では、葬儀の形式や宗教観が多様化しており、装飾としての側面も強くなっています。故人の好みや人柄に合わせて特定の布やデザインを選ぶことが増えており、故人が生前愛用していた洋服や着物を棺覆いとして使用するケースも見られます。

まとめ

このように、棺覆いはただの装飾品ではなく、故人を敬う深い意味と文化的な背景を持つ重要な葬儀のアイテムです。選ぶ棺のよっても対応は変わりますので、仏具店や葬儀社など棺を手配してくれる業者に相談してみると良いでしょう。