大切な儀式の一つ【株式会社 愛和】

あまりにも早い子供とのお別れ。

少しでも悔いのない時間を過ごしてもらうためにできる事を。

納棺の儀式

今回は納棺の儀式の際のエピソードになります。納棺の儀式とはお葬式の中の一部の儀式で、故人様の旅立ちの準備をします。

お身体を洗い清め、身支度を整え、棺に納める大切な儀式の一つです。行う場所は葬儀場、自宅、病院、警察と状況やご要望により変わるそうです。

ありのままの姿で

生後17日で亡くなった女の子の赤ちゃん。先天性疾患を患っていました。お子さんの納棺の際はより細心の注意を払いどのように進めていくか考えなければならないそうです。事前の情報がとても大事で葬儀担当者から聞いた話では赤ちゃんの状態は顔の一部に障害が残っているが、ご葬家の希望は「できるだけありのままの姿で」。

ご自宅に向かい、まずは〇〇〇〇ちゃん、今日担当します原と申します。とご挨拶し抱っこをさせていただいたそうです。一番初めにすることは喪主様よりも先に故人様にご挨拶をする事だそうです。その後はご両親と一緒に身体を拭き、可愛いお洋服にお着替えをしました。

わが子のもう一つの顔

赤ちゃんのお顔は、唇が四分の一程欠損している状態でした。「できるだけありのままの姿で」という要望でしたが、支度が終わり、お顔色を良くする為うっすら化粧をさせていただきますが、唇はどうされますか?人工皮膚のようなもので作りますか?とご両親の表情や雰囲気を見て提案したそうです。最初は驚いて、なんだろう?といった感じでしたが「この子が普通に生まれてきたらどんなお顔だったんだろう、見てみたい」と、、、

唇をある状態に見えるよう整え、別室で待っていたご両親を呼ぶと驚きで言葉が出なかったそうです。「この子がもし障害がなく生まれてきたらこんなお顔だったんだね」と、ご両親はとても笑顔になり写真に収めていたそうです。毎日、タオルで身体を拭きおむつを替えてお着替えをしてゆっくり家族3人の時間を過ごし悔いのない三日間を過ごしたそうです。三日後の納棺の時は唇を綺麗に落として、「ありのままの姿で」小さな、くまちゃんの棺で旅立ちました。

担当の原さんは、葬儀の中で、納棺式はご家族が一番最後に故人様と向き合ったり、触れたり、話したりする大切な時間の儀式なので、細かな気配り、寄り添い、担当者やご葬家とのコミニケーションがなによりも大切で一つとして同じ納棺式はない。一緒に泣いたり笑ったりすると仰っていました。

【担当者の一言/原さん】どんなご葬家にも提案する内容ではなく、ご両親の雰囲気や思いを感じ取り、提案をします。納棺師に必要なのは、コミュニケーション能力と対応力です。ご葬家の思い、葬儀担当者の思いを引き出し、提案そして対応できるように弊社納棺師は日々勉強しています。

取材協力

株式会社愛和

〒124-0021 東京都葛飾区細田5-19-3

TEL:03-6458-9111

【取材後記】今回は子を持つ母親としてどうしてあげればいいか、雰囲気を見て提案して大丈夫かは難しい判断だがご両親が喜んでくれた、もう一つの顔を見せるお手伝いができたと仰っていたのが印象的でした。一番向き合って触れたりする時間納棺式。その大切さをより実感しました。

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