お金の話は言いづらい…でも終活では“家族に伝える勇気”がカギに

なぜお金の話は避けられがちなのか

「財産のことは、なんとなく話しにくい」そんな気持ちから、家族にお金の情報を伝えずにいる方は少なくありません。特に相続が絡む話題は、トラブルや誤解の原因にもなり得るため、避けたいと思うのが人情です。

しかし、終活では伝えないことこそが、家族にとっての負担になってしまう場合があります。
亡くなった後に慌てて財産を探すのではなく、元気なうちに伝えておくことが大切なのです。

「知られたくない」「気を使わせたくない」など、財産情報を伏せる理由は人それぞれですが、家族にとってはむしろ知っていることの方が安心につながります。

特に相続人が複数いる場合、情報が曖昧なままだと不信感を生む原因になります。逆に、生前から情報が共有されていれば、相続後の手続きや分割協議もスムーズに進む可能性が高くなります。

どう伝える?段階的な共有のすすめ

「今すぐすべてを開示するのは不安…」という方には、段階的な共有をおすすめします。
・エンディングノートに記入し、保管場所だけを伝えておく
・財産目録や口座情報をパスワード付きで保管し、解読方法を知らせておく
・信頼できる家族1人だけに情報を預けておく

というように、情報の開示方法にはさまざまな工夫が可能です。

伝えることで家族も前向きに

財産情報を共有することは、単に相続手続きを円滑にするだけでなく、「どう分けるか」より「どう残すか」を家族みんなで考える機会にもなります。

特に老後の生活設計や、子どもや孫への教育資金・介護の話にもつながるため、家族にとって前向きな時間を共有するきっかけになるかもしれません。
お金の話はたしかにデリケートですが、伝え方を工夫すれば、決してトラブルの種ではなく、安心の種になります。

終活は、未来の不安を減らす“準備”です。財産のこと、預貯金のこと——少しずつでも、家族に伝える勇気を持つことが、何より大切な一歩になるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました