使ってない口座は今すぐチェック!“休眠口座”が相続の落とし穴に

放置された口座が家族を困らせる

終活の中でも「銀行口座の整理」は重要なテーマです。
特に見逃しがちなのが、昔使っていたまま放置された銀行口座の存在です。「とりあえずそのままにしておこう」と考えがちですが、実は放置することで大きなリスクが生まれます。

休眠口座とは?

金融機関に10年以上動きのない口座は、「休眠口座」として扱われます。
これは2019年施行の「休眠預金等活用法」に基づき、対象の預金は公益活動に活用される仕組みに移行されてしまいます。

もちろん、あとから名乗り出れば引き出すことも可能ですが、手続きは煩雑ですし、そもそも存在を家族が知らなければ手続きもできません。相続の場面では、こうした“忘れられた口座”が原因で遺産分割がややこしくなるケースもあります。

使っていない口座を放置するデメリット

・維持手数料がかかる場合がある
・銀行が合併や支店統廃合された際に口座情報が不明瞭になる
・残高が少なくても相続財産とみなされるため手続きが必要
・複数の相続人で確認・調査が必要になり、手続きが複雑化する

このように、使っていない銀行口座を持ち続けることには、思わぬ不利益がつきまといます。

口座の整理・解約のすすめ

終活の一環として、以下のようなステップで口座整理を進めましょう。

①現在使っている口座と、使っていない口座を洗い出す
②残高がゼロに近い、または今後使用予定のない口座を解約する
③残したい口座は、情報を一覧にまとめておく

また、1,000万円を超える預金がある場合は、預金保険制度の上限に注意しつつ、分散する判断も必要です。
少額でも財産であることを忘れずに 通帳が見つからなくても、本人確認さえできれば、銀行で口座の有無を確認することは可能です。
「数千円しか入ってないからいいや」と思わず、すべての口座を一度棚卸しすることが、家族の負担を減らす第一歩です。小さな手間が、将来の安心につながります。終活のタイミングで、休眠口座のリスクと向き合ってみましょう。

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