セレモしんこう代表の石川さんにインタビュー

創業と事業の歩み

今回お話を伺ったのは、「株式会社しんこう(セレモしんこう)」代表の「石川大輔さん」です。
茨城県猿島郡境町にある葬儀社です。4つの式場を運営しております。2024年にはペット葬儀事業を開始しました。

元々は、葬儀で使用する備品リース会社としてスタート。最初は自宅での葬儀が多く、葬儀での用品・テントや椅子などの貸し出しが中心でした。やがて式場葬が主流になるにつれ、リース業から葬儀施行へと少しずつ業態を広げていきました。

石川社長は、大学卒業後は一度別の会社に就職しましたが、結婚を機に実家へ戻り、家業に従事。「30歳くらいで社長になりたい」という思いがありました。先代である父に話し2018年代表取締役に就任。

地域性とお客様目線のサービス 

境町は人口2万4千人ほどの小さな町ですが、火葬場が近隣にあるため他市町村からも葬儀依頼がある地域。
創業当初から「必要なものは何でも用意します」という姿勢で、「かゆいところに手が届く」サービスを大切にお客様に寄り添ってきました。
たとえば、法事用の座布団の貸し出しや、自宅用・お墓用のお花の配達なども積極的に対応。
それはうちの仕事じゃない、ではなく、 昔からお客様の“困った”に応える姿勢を大切にしてきました。こうした姿勢や経営理念は今も変わっていません。石川社長は「葬儀社らしからぬ葬儀社」ですね。と仰っていました。

お客様の声と地域に根ざした取り組み

「ありがたいことにリピートでのご依頼が多いんです」と語る石川社長。
コロナ禍では一時的に売上が落ち込む場面もありましたが、その中でも人事評価制度の導入やお花の内製化など、社内体制の見直しと改革を進めてきました。その結果として、お客様からは「お願いして本当に良かった」といった温かいアンケートの声も届いており、変わらぬ信頼を実感されています。

昔は先に火葬という風習がこのあたりでは主流で、火葬のあとに助六寿司を食べる習慣があり、石川社長のお父様はそこに手作りの味噌汁も添えて提供していたそうです。今は料理屋さんにお願いしていますが、こうしたサービスも今でも続けており、心のこもったサービスも大切に受け継いできました。

この仕事のやりがいとこれから

「葬儀の仕事は、時間的にも体力的にも大変な部分が多いです。」
年末年始や大型連休も関係なく、365日24時間体制で対応する現場。しかし、 「お金をいただいたうえで“本当にありがとうございました”って言ってもらえる仕事って、なかなかないんですよね。」 と、そのやりがいを語ります。

その一方で、社員が安心して働ける職場づくりにも力を入れており、月の休日を増やしたり、チーム制での顧客対応を導入したり、有給取得率の向上にも取り組んでいます。これまでの一人で全てを担うスタイルから、複数人で協力し合う体制へと変化させることで、社員の働きやすさを大きく改善しました。
今後の採用や組織づくりにも前向きに取り組んでいます。

取材協力

株式会社しんこう(セレモしんこう)

〒306-0411
茨城県猿島郡境町21-1
TEL:0280-87-8940

【取材後記】地域に根ざした葬儀社としての温かな取り組みや、地域への強い思いが伝わってきました。お客様との信頼関係を大切にしながら、時代に合わせた変化を柔軟に取り入れていく姿勢は、これからの葬儀業界にとっても大切なヒントになるのではないでしょうか。

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