相続税とは?初めての方にもわかりやすく解説

相続は人生の中でも大きな転機となる出来事の一つですが、同時に「相続税」の存在が不安を呼ぶこともあります。今回は、そもそも相続税とは何か、どんな財産にかかるのかなど、基本的な内容について解説します。

相続税とは?

相続税とは、亡くなった人(被相続人)の財産を相続した人が納める税金です。
対象となるのは主に個人で、相続した財産の総額によって課税額が変わります。

納税先は、被相続人の住所地を管轄する税務署。申告・納税期限は、相続が開始したことを知った翌日から10カ月以内です。期限を過ぎると延滞税や加算税が発生するため、注意が必要です。

どんな財産が相続税の対象になる?

相続税の対象となるのは、現金・預金・不動産・株式・生命保険金・死亡退職金など
また、相続開始前に贈与された財産の一部(相続時精算課税制度など)も含まれます。

一方で、墓地や仏具、一定額までの死亡保険金や退職金などは非課税とされています。また、被相続人が抱えていた借金や葬儀費用などは、相続財産から差し引くことが可能です。

相続税がかかる人はどれくらい?

国税庁のデータによると、2022年に相続税が課された人の割合は9.6%。およそ10人に1人の割合であり、相続税が決して”一部の富裕層だけ”の問題ではないことがわかります。

【計算の基本】
課税遺産総額と基礎控除 相続税の課税対象額を計算する際には、まず課税対象財産の合計から基礎控除を差し引きます。 基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数

例えば、相続人が配偶者と子ども1人の計2人なら、基礎控除は4,200万円となります。これを下回る相続財産であれば、相続税はかかりません。

相続税の計算方法(ざっくり3ステップ)

ステップ1:課税遺産総額を算出(財産合計-非課税分-債務)
ステップ2:法定相続分で分けた各人の取得金額に速算表の税率を適用
ステップ3:実際の相続分に応じて税額を分配し、各種控除(配偶者控除、障害者控除など)を適用

相続税は非常に複雑な制度であり、金額が大きいほど影響も大きくなります。専門家に相談することで、申告漏れや損を防ぐことができます。

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