
年金は夫婦でいくらもらえる?
老後、夫婦で受け取る年金額がどのくらいになるのか気になる方も多いでしょう。年金は老後の生活を支える重要な収入源です。本記事では、年金の平均的な受給額や夫婦の働き方による年金額の違いについて解説し、老後資金の準備方法を考えていきます。

厚生労働省のモデル年金はいくら?
年金額は個々の条件によって異なりますが、厚生労働省のモデルケースでは、夫婦で受給できる標準的な年金額は 月額23万483円(令和6年度)とされています。この金額には、
- 老齢基礎年金(夫婦2人分)
- 老齢厚生年金(夫のみ) が含まれています。
ただし、これは平均標準報酬額43.9万円で40年間勤務した会社員と、専業主婦の夫婦を想定したものです。共働きや自営業など、夫婦の働き方によって受給額は大きく異なります。
厚生労働省のデータによると、年金の平均受給額は以下のようになっています。
- 厚生年金(会社員)の平均受給額:月額14万3,973円
- 国民年金(自営業者など)の平均受給額:月額5万6,428円
これはあくまで平均であり、加入期間や収入によって受給額は異なります。
【パターン別】夫婦の年金額
夫婦の働き方によって、受け取れる年金額には大きな差があります。以下のようなケースを想定すると、受給額の違いが分かりやすいでしょう。
1. 夫:会社員(厚生年金)× 妻:専業主婦(国民年金)
- 夫:16万3,875円(厚生年金+老齢基礎年金)
- 妻:5万4,426円(老齢基礎年金のみ)
- 合計: 21万8,301円
2. 夫:会社員(厚生年金)× 妻:会社員(厚生年金)
- 夫:16万3,875円
- 妻:10万4,878円
- 合計: 26万8,753円
3. 夫:自営業(国民年金)× 妻:専業主婦(国民年金)
- 夫:5万8,798円(老齢基礎年金)
- 妻:5万4,426円(老齢基礎年金)
- 合計: 11万3,224円
このように、夫婦の働き方や加入する年金制度によって、受給額には大きな違いがあります。
年金見込額を知る方法
自分や夫婦でどのくらいの年金を受け取れるのかを知る方法として、
- ねんきん定期便を確認する(毎年誕生月に送られる書類)
- 日本年金機構の「ねんきんネット」でシミュレーションする
- 老齢基礎年金・老齢厚生年金の計算方法を使って概算する
などがあります。早めに確認し、老後の資金計画を立てることが重要です。
夫婦の年金額を把握し、老後資金の準備を進めよう
夫婦でもらえる年金額を把握することで、老後の生活設計をより具体的に描くことができます。最低限の生活費だけでなく、旅行や趣味など余裕のある暮らしを目指すためには、年金だけでは不足する可能性が高いです。
老後資金の準備には、
- iDeCoやつみたてNISAなどの資産運用
- 退職金の活用
- 副業やパート収入の確保
といった方法を検討し、早めの対策を進めましょう。