漁師として生きた証。
大漁旗と共に最期のお別れを。
漁師としての人生
石川県加賀市にある橋立漁港で長年漁師として働かれていた故人様の葬儀が執り行われました。ご家族や関係者が集まり、故人様が漁師として過ごした誇り高き人生を讃える、温かく心に残る時間となりました。故人様は漁師として数々の表彰を受けるほど優秀であり、その仕事ぶりは地域の人々にとって誇りとなっていました。
喪主である息子さんは、故人らしいお別れをしたいという思いから、漁師の象徴である大漁旗を使った装飾を提案しました。
人生に寄り添うメロディー
大漁旗が棺にかけられ、会場内にも飾られました。鮮やかな旗が、故人様の人生と情熱を象徴するものであり、その存在感は葬儀に出席したすべての人々の心を揺さぶりました。
また、会場では「Rod Stewart(ロッド・スチュワート)のSailing(セーリング)」という楽曲が流れ、海との深い関わりを持っていた故人様にふさわしい曲として、参列者やスタッフからも好評でした。この曲は、これまでにも海や船に関係する方々の葬儀で使われたことがあり、穏やかなメロディーが、故人様の人生をそっと包み込んでいるかのようでした。
最期の旅路
火葬場へ向かう前、喪主のご希望により、彼が長年見守り続けてきた漁港へと向かいました。その場所はまるで彼の帰りを待っているかのように静かに迎えてくれたようでした。このように、自宅や馴染み深い場所を通ってから火葬場へ向かうというのは、多くの方が希望されることであり、今回もその希望が叶えられました。
故人様はご高齢で亡くなられたので同年代の友人たちは少なかったものの、漁業関係者や地域の方々が多く参列し、故人様の生涯を讃えました。長年地域に貢献してきた故人様にふさわしい、心温まるお別れとなり、その姿は参列者の心に深く刻まれました。
【担当者の一言/笹嶋さん】打ち合わせの時に故人がどのような方で仕事や趣味、好物、また家族との思い出やエピソードなどをご家族の方からお話を伺いしております。この時は皆さんと故人との繋がりを色々思い出し、家族で色々意見が出る場面でもあります。聞き取りした内容で故人、ご家族の方が喜んで頂けるようなサプライズを考えます。故人を敬い、ご家族の思いに共感し、家族の一員のように寄り添ったサービスを提供しております。
【取材後記】漁師としての人生に寄り添った装飾や音楽が、ただのお別れではなく、感謝と敬意を表す感動的な時間となったのではないのでしょうか。このように、葬儀には故人らしさを表現する方法が数多くあると感じました。